遺族年金の併給について⑦

3.新法遺族厚生年金と旧法老齢年金(国年および厚年)

 

 3は2とは逆に旧法老齢年金(国年および厚年)の受給権者に新法遺族厚生年金の受給権が発生した場合です。

 

 旧法老齢年金は、国年の旧法老齢年金か厚年の旧法老齢年金のいずれを受給しているかによって年金の受給方法が以下のように異なってきます。

 

① 旧法老齢年金(国年)+新法遺族厚生年金

 

② 旧法老齢年金(厚年)×1/2+新法遺族厚生年金

 

③ 旧法老齢年金(国年、厚年)

 

 旧法老齢年金が国年の場合は新法遺族厚生年金と併給可能ですが、旧法老齢年金が厚年の場合はその半額と新法遺族厚生年金との併給になります。

 

※厚年の旧法老齢年金は現在の老齢基礎年金にあたる定額部分と老齢厚生年金にあたる報酬比例部分を合算する額が受給できるためです。旧法時代の国年、厚年、共済はそれぞれ別制度であり給付内容も大きく異なっていました。

 

 そのため、厚年の旧法老齢年金を2分の1した額と新法遺族厚生年金の合算額が旧法老齢年金額を上回れない場合は、旧法老齢年金額が支給されることになります。