厚生年金保険と国民年金との違いとは

会社員の方(正確には厚生年金保険適用事業所に勤務し厚生年金保険を適用されている方)や公務員の方については勤務されているときは厚生年金保険に加入し、それ以外の方は20歳から60歳までの期間は国民年金に加入します。

 

 厚生年金保険と国民年金の大きな違いは、国民年金が国民年金法による補償のみが行われるのに対し、厚生年金保険は国民年金法の他に厚生年金保険法による補償が行われることにあります。

 

 言い換えると、厚生年金保険に加入している方は国民年金にも同時に加入していることになり、一般的にいわれる2階建ての制度とはこの点に由来します。

 

 そのため、年金としては老齢年金、障害年金、遺族年金の三種類に分類されますが、国民年金のみであれば老齢基礎年金、障害基礎年金、遺族基礎年金による補償が行われますが、厚生年金保険に加入していれば上記に加えて老齢厚生年金、障害厚生年金、遺族厚生年金による補償が行われることになり、より補償が手厚くなります。

 

※各種年金を受給するには様々な要件があり、全ての方が上記の年金による補償を受けられるわけではありません。また、年金の他にも厚生年金保険、国民年金による補償はあります。

 

 厚生年金保険は国民年金に比べて補償が非常に手厚くなるという点において有利な制度であり、加入が可能なのであれば将来に備えて厚生年金保険に加入することが望ましいといえます。

  

※但し、20年以上厚生年金に加入することで加給年金に影響したり、65歳以降の遺族厚生年金先当てに影響したりするため、必ずしも有利とならないことがある点には注意を要します